染色体の、分かれ方。

あなたの体の中にある 一つ一つの細胞は、あなたの母と父から受け継がれた染色体を同じ数だけ持っています。 細胞が分裂する際、染色体をコピーして均等に娘細胞に分配するからです。 ところが例外もあって、母と父の染色体を分かれさせる分裂もあります。 精子や卵子をつくって、新しい生命を生み出そうとするための分裂です。 染色体が分かれるとき、どのようなドラマがあるのでしょうか。


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15 October, 2024

抗がん剤による卵巣毒性の年齢依存性を解明

岐阜大学の竹中先生と高瀬訪問研究員(研究当時)の共同研究で、抗がん剤シクロホスファミドが未成熟なマウスの原始卵胞に与える影響を調査しました。その結果、若い個体ほどDNA損傷とアポトーシスが増加し、卵巣予備能が大幅に減少することが明らかになりました。この研究は、若年期における抗がん剤治療が将来の生殖能力に与える影響を理解するうえで重要です。

Takenaka M*⁺, Takase HM*⁺, Suzuki NN, Saigo C, Takeuchi T, and Furui T (*These authors contributed equally to this work, ⁺Co-corresponding authors), "Effect and mechanisms of cyclophosphamide-induced ovarian toxicity on the quality of primordial follicles with respect to age at treatment initiation", Reproductive Biology, 24(4), (2024) doi: 10.1016/j.repbio.2024.100959
Reproductive Biology


10 October, 2024

研究員(助教クラス)・特別研究員(ポスドク)募集

研究員(助教クラス)・特別研究員(ポスドク)を広く募集しています!研究費からフルにサポート可能です。採用時期はなるべく早く、応相談です。当研究室の研究に興味がある方で、博士号を取得済み/見込みの方であれば、バックグラウンドは問いません。学位取りたての方、経験を積まれた方、新しいアイデアを持った方、歓迎します!研究内容は北島との相談のもと、フレキシブルに設定できます。まずは北島(tomoya.kitajima[at]riken.jp)までお気軽にコンタクトください。
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24 September, 2024

人工動原体ビーズの開発に成功

動原体は染色体セントロメア上に形成される巨大な複合体で、紡錘体微小管との接続とその制御を担うことにより、染色体分配に必須の機能を果たします。今回の研究では、細胞内で微小ビーズ上に機能的な動原体をつくることに成功しました。人工動原体ビーズは、染色体と同様に紡錘体赤道面に整列し、微小管による反対方向からの接続を安定化する機能を有していました。染色体分配の操作に向けた新たなツールとなることが期待されます。

Asai K, Zhou Y, Takenouchi O, and Kitajima TS, "Artificial kinetochore beads establish a biorientation-like state in the spindle", Science, Sep. 20: 385(6715), 1366-1375 (2024) doi: 10.1126/science.adn5428
Science

11 September, 2024

東北大学加齢研セミナー

2024年9月10日(火)に仙台にて開催されました、東北大学加齢研セミナーにおいて、北島チームリーダーが招待講演を行いました。

29 August, 2024

初期胚における染色体異常の原因を発見

理研BDR・平谷チーム、神戸大・京極さん(当チーム客員研究員)との共同研究で、マウス初期胚において染色体が異常になりやすい原因を発見しました。4細胞期から8細胞期への分裂時に特に染色体分配異常が頻発することを見出し、その原因はこの時期に特異的なDNA複製様式の切り替わりによるストレスにあることを突き止めました。DNA複製スピードを操作することで、初期胚の染色体異常を抑えられることも示唆されました。

Takahashi S*, Kyogoku H*⁺, Hayakawa T, Miura H, Oji A, Kondo Y, Takebayashi S, Kitajima TS⁺, and Hiratani I⁺ (*These authors contributed equally to this work, ⁺Co-corresponding authors), "Embryonic genome instability upon DNA replication timing program emergence", Nature, Aug. 28 (2024) doi: 10.1038/s41586-024-07841-y
Nature





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    動的な生殖ライフスパン